2023/02/05

「令和4年度 横手市冬季防災訓練」を参観しました

「令和4年度 横手市冬季防災訓練」を参観しました

「令和4年度 横手市冬季防災訓練」が令和5年2月5日(日)に横手市大森町大森コミュニティセンターで実施されました。

大雪と地震による複合災害をモデルケースとして、地域住民と各防災関係機関が協力し、防災体制の強化と地域住民の防災意識の高揚を図ることを目的としています。
訓練対象地域の 大森地区(大町・五日町・峠町・八日町・菅生田・本郷)の住民、横手市消防団大森支団など地域住民が主体となって、横手市では初のFMB(ファースト・ミッション・ボックス)を使った初動期の避難所開設訓練を行いました。


FMBは、災害が発生したときに、はじめにやるべき任務を記した手順書と最低限必要となる資材をいれたBOXです。FMBは長野県飯田市が考案しました。
大規模災害発生時に地域局の職員が交通状況などでだれも来ることができず、避難した住民たちで避難所の環境を整えなければならないという想定で訓練が進められました。
避難所に設置されているFMBの箱には、避難所設営の作業一覧と、作業内容ごとの11のファイルが入っています。開ける人をリーダーとし、リーダーは設営作業の一覧を確認したあと、1つずつファイルを住民に渡し、手順書の確認と作業内容をお願いしていきます。
お願いをされた住民は、ファイルに入った内容を基に作業し、結果をリーダーに報告します。
リーダーは手順書に基づき避難所として利用できると判断し、報告、不足品の連絡を地域局に行いました。


その後、救護所設置、トイレの確認・確保他、残りの作業も同じように順番に住民にファイルを渡し、順調に避難所が設営されました。
町内ごとに、段ボールベットや間仕切りテントの設置の際には、訓練に参加した消防団や住民が積極的に動き素早く完成!日頃から訓練していることがわかります。
その他、訓練では落雪からの救助訓練を実施。積雪寒冷期における災害への備えとして救助方法に習熟しました。


訓練終了後、町内会ごとに振り返りの時間が設けられ、話し合い内容を全員で共有しました。
五日町町内会長佐野司さんから、「大変貴重な経験ができた。訓練では、リーダーから停電している(訓練想定)と話があった。停電の際に必要となる発電機の置き場所もFMBに追加したほうがいい。また、FMBの置き場所を今日決める」といった内容が発表されました。

髙橋大横手市長は、「はじめての試みで、FMBを活用した訓練を行った。横手市で様々な防災訓練をしているが、今回、すべて住民にリードして実施してもらい避難所設営ができてよかった。 FMBについて今後横手市全域に広め、避難所ごと、地域ごとに活かすよう避難の在り方などオーダーメイドで組み立てていきたい」と挨拶しました。
大規模災害時は、自助、共助による初動期の迅速な対応が求められます。今回の訓練は災害に強いまち横手市を作るためにも貴重な時間となりました。今後市ではFMBがさらに地域の特性にあったものになるよう内容等見直しを行います。